リニア中央新幹線工事に伴う大井川の流量減少問題で、川勝平太知事と流域10市町長の意見交換会が20日、静岡県庁で開かれ、静岡県の有識者会議とは別の専門家会議を新設するとした国土交通省の提案に、流域市町長から「中立性に疑念がある」として警戒する意見が相次いだ。県が市町の意見を集約し、県からの逆提案も含めて同省に回答すると決めた。
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冒頭以外は非公開で、終了後に主催者の染谷絹代島田市長と難波喬司副知事が取材に応じた。JRへの対応はこれまで通り窓口を県に一本化し、当面は市町が個別に協議しない方針を確認した。JRの考えを直接、聞きたいとしていた染谷市長は「みなさんと行動を共にしたい。JRに話を聞ける時が来れば話をする」と説明した。
国交省の提案について、難波副知事は「流域市町長の警戒感は非常に強い」とし、県有識者会議との関係を踏まえ「屋上屋だ」「県有識者会議の意見を国交省の専門家会議が塗り替える」と懸念する首長の発言を紹介。一方で「乗ってもいい」と提案に賛同する意見もあったという。
今後は県が対応案を作り、市町や県有識者会議の委員らに意見照会した上で国交省に回答する。調整役の国交省鉄道局幹部と市町の協議は県が回答するまで行わず、それ以降は各市町が判断する。
冒頭のあいさつで川勝知事は、JRに回答を求めた47項目の論点について「納得できるまで工事を進めるべきではない」と水問題で譲歩しない姿勢を強調した。
大井川の水を利用する島田、焼津、掛川、藤枝、袋井、御前崎、菊川、牧之原、吉田、川根本の8市2町の首長が出席した。
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January 21, 2020 at 06:35AM
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