2020年02月12日17時04分
ラオス北部の古都ルアンパバーン郊外にある修行僧の学校、ワット・パーパオ学校(小学生から高校生まで575人)に水処理施設が完成し、蛇口をひねって出てきた水が飲めるようになった。このプロジェクトを遂行したのは、スイス国籍で和歌山県・高野山で得度した真言宗僧侶のクルト厳蔵(げんそう)さん(68)。長年、ラオスで校舎建設などを支援してきたが、「教室だけでは十分じゃない。衛生状態を改善しなければ」と資金を集め、浄水設備を建設。子供たちは笑顔で水を飲み、手を洗っている。
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クルトさんはスイスのチューリヒで生まれ、イタリアで美術大学を卒業し、そこで知り合った日本人女性と結婚。若いころからヨガやインド哲学に興味を持っていたが、1981年に初めて日本に行ったときに高野山で真言宗を知り、悟りを開きたいと97年に得度した。
高野山と同じように仏教都市で世界遺産のルアンパバーンを2005年に視察した際、教室も十分にない修行僧の学校の現状を見て、支援を要請された。日本などで募金を呼びかけ、校舎や図書室を建設し、パソコンをそろえ、ボランティアの英語教師を派遣するなど、ラオスで学校建設の支援を続けてきた。 しかし、教室を確保して授業ができるようになっても、「皮膚病にかかる子供たちが多く、けがをしてもなかなか治らない。汚れた水で行水や洗濯をしているからだ」と一念発起。水処理施設建設の計画を立て、シンガポールの篤志家やインターネットを通じて約17万2000ドル(約1900万円)を集め、1年がかりで建設した。
メコン川からポンプで水をくみ上げ、既存の貯水槽で不純物を沈殿させ、新設した浄化槽でろ過。1日当たり最大480キロリットルの水を供給し、トイレや行水、洗濯に使用。さらに、校舎や食堂の蛇口には浄水器を設置して、飲み水も確保できるようになった。くみ取り式の便所は水洗トイレに改修。これまでは、川の水をくんだり、雨水をためたりしていたが、蛇口からきれいな水が出るようになり、時間も労力も節約できて、子供たちは大喜びだ。
それでも、子供たちは、ごみが散乱してほこりが舞うお堂で長時間過ごしており、床や宿舎などの改修にまだまだお金が必要。クルトさんは学校に来るたびに「はい、掃除。きれいにして」と声を掛ける。「設備はできても、一人ひとりが衛生や健康に気を付けるよう意識を向上させないと」と話し、掃除や整理整頓の習慣づけにも力を入れている。
クルトさんはこのほか、親からの仕送りがなく、学資が足りない子供たちの大学進学や留学を支援する里親制度も始めており、ネットを通じて協力を呼び掛けている。
問い合わせ先は高野山の無量光院(電話0736-56-2104)。
(ビエンチャン在住の元時事通信記者・林◆孝 ※◆=言ベンに也)。
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February 12, 2020 at 03:04PM
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