自宅で「合唱」 元気届け 二水高部員 「うちで踊ろう」投稿 - 中日新聞

金沢二水高合唱部員が「うちで踊ろう」をそれぞれ歌い、合唱のように編集して投稿した動画＝同部のツイッターより

反響 作者の星野源さんも「最高」

　金沢二水高校（金沢市緑が丘）の合唱部員が、それぞれの自宅で歌った音声を重ねた「合唱」の動画を会員制交流サイト（ＳＮＳ）のツイッターに投稿し、話題となっている。歌ったのはシンガー・ソングライターの星野源さんの楽曲「うちで踊ろう」。動画を見た人からは「元気が出た」「ジーンとした」などと好意的な反応が相次ぐ。部員たちは反響に驚きつつ「思いが届いていればうれしい」と喜んでいる。（小坂亮太）

　「うちで歌おう　悲しみの向こう　全ての歌で　手をつなごう…」。歌うのは二、三年生の男女六人。星野さんの弾き語りに合わせ、にこやかに、体を揺らしながらハーモニーを奏でている。

　新型コロナウイルスの影響で、春休み後に再び休校となった今月。「今、何ができるか」。部活動ができない中、部員と顧問の外泰子教諭（５３）はＳＮＳで話し合いを重ねた。まだ会えていない新一年生へのアピールの意味も込め、ツイッターでの情報発信を始めることにした。

　当時、話題になっていたのが、星野さんがＳＮＳで公開し、参加を呼び掛けた「うちで踊ろう」だった。「音楽を通じて元気を届けよう」と、部員二十四人のうち、自宅で歌える環境にある六人が手を挙げた。

　外教諭の知人の作曲家が編曲した混声合唱用の譜面を借り、それぞれ練習して録音。部長の鷺坂（さぎさか）匠さん（三年）が編集し、十九日にツイッターに投稿した。

　動画は瞬く間に拡散され、二十五日時点で閲覧数は七万件以上。「いいね」も三千六百を超えた。星野さん本人の目にも留まり、ＳＮＳで「楽しそうで最高」とコメントをもらった。

　星野さんの大ファンという進藤涼さん（二年）は「最高です。合唱の素晴らしさをあらためて感じられた」と喜ぶ。

　鷺坂さんは「自粛期間で大変な思いをしている人もたくさんいると思うし、私たちもそう」と話す。「いつ日常が戻るか分からない中、それぞれの明るい気持ちを合わせた作品。聴いてもらい、私たちと明るさを共有してほしい」と願う。

　外教諭は「恥ずかしがりな子たちがよく頑張った。部活が再開すれば、また会えた喜びを感じ、声を合わせて一緒に歌いたい」と待ち望む。部員は今後もＳＮＳで活動内容の発信を続けていくという。

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