名水「青龍水」再くみ上げならず／岩手･盛岡市
2020年06月22日 19:00 更新岩手県盛岡市にある湧き水で、環境省の「平成の名水百選」にも選ばれた青龍水。今月１０日に水が枯れているのが見つかったため２２日、地域の人たちによって水をくみ上げ直す作業が行われました。
（リポート）
盛岡市鉈屋町。古くからの住まいや寺院が並ぶ一角に、青龍水はあります。藩政時代から飲み水や、生活用水として使われてきた青龍水。一番上は飲み水に、二段目はコメを研ぐのに、三段目は野菜を洗う水、四段目は足を洗うための水と決められています。その水が今月１０日枯れているのが見つかりました。地域の人によりますと、青龍水が枯れたのは雪や雨の不足で、水源の水位が下がったためとみられていて、２２日はこの２週間ほどの雨で、水位が回復したことを期待して、上から呼び水を注ぎ込んで、ポンプを再稼働してみることにしました。青龍水を管理している吉田鉄造さん。以前、青龍水が枯れたときのことを覚えています。
（吉田鉄造さん）
「３０年ほど前、うちの親父がつき直しして、ボーリングして出し直しましたけど」
２２日は吉田さんや青龍水の清掃活動をしている、「青龍水を潤す会」のメンバーらが集まり、ポリタンクで６つ、６０リットルの呼び水を、ポンプの上から注ぎ込みました。すると水がチョロチョロと出始めました。しかし、しばらくすると水は止まってしまいました。どうやら上から注いだ水が、そのまま出ただけのようです。
（「青龍水を潤す会」吉田政弘さん）
「この状況から判断すると、まだ下の水が貯まっていないのかなと」
結局、２２日の作業では青龍水を、再び汲み上げることはできませんでした。
（「青龍水を潤す会」吉田真理子さん）
「本当に残念です。日常に当たり前に出ているのが、ありがたいことだというのが、枯れてしまっていまさら感じますね」
（吉田鉄造さん）
「出てくれれば良いんですけど、天候次第というところもありますので、我々もその辺はよく考えて行かなければならないと思います」
「青龍水」はどうなってしまうのか？ 地域の人たちは今後の天候も見ながら、再び水のくみ上げにチャレンジしてみるということです。
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June 22, 2020 at 05:00PM
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