絶滅危惧種ニホンウナギの資源回復に向け、浜松市北区引佐町の河川に設置したウナギの遡上(そじょう)を助ける芝マットの効果を七日、県が調査した。設置前に比べ、堰(せき)や落差工を越えた上流にも小さなウナギいたことが分かり、専門家は「芝マットを魚道として遡上している可能性がある」と生息域が広がっているとの見方を示した。 (篠塚辰徳)
芝マットは昨年八月、若手養鰻(ようまん)家でつくる青鰻会が中心となり、引佐町にある井伊谷川の三カ所に設置。縦横三十センチのプラスチック製で五、六枚を縦につなげ、堰や落差工の段差の部分に取り付けた。都田水系の井伊谷川上流にはウナギのえさとなる水生昆虫が豊富で、すみやすい環境となっているが、河川の人工物でウナギが上りにくくなっていた。
七日の調査では、県水産技術研究所浜名湖分場の鈴木基生研究科長が、芝マットの設置場所の近くでウナギを捕獲し、その場で大きさや重さを計測して放流した。設置前の調査では二十センチ台の小型ウナギが下流にしかいなかったが、今回は高さ一メートルほどの堰二カ所を挟んだ上流でも数匹見つかった。
冬に海から浜名湖に戻ってきたシラスウナギは、春から夏にかけて成長しながら川を上る。今年のシラスウナギ漁が豊漁だったとはいえ、絶滅リスクを減らすには自然界でウナギが自由に河川を遡上、降下できる環境が求められている。鈴木科長は「ウナギは年変動の大きい魚なので効果を断定できない。引き続き調査を続ける必要がある」と話した。青鰻会の古橋知樹会長は「期待できる効果に安心した。他県にも取り組みを広めていきたい」と受け止めた。
芝マットで遡上する方法は、鹿児島県水産技術開発センターが開発した。芝マットの突起部分にウナギが体を預けながら、魚道として上がっていく仕組み。
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