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チュウ目の逸品 キタカン2020>自慢の水で地ビール 製造量日本一の地に大子ブルワリー(大子町):茨城(TOKYO Web) - 東京新聞

グラスにビールを注ぐ綿引賢治社長

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 県内最高峰・八溝(やみぞ)山系の麓の大子町に、ロッジハウス風のレストラン「大子ブルワリー」が立つ。地元の清らかな水を使い、本場ドイツの味を追求した地ビール「やみぞ森林(もり)のビール」が楽しめる。

八溝山系の水から製造される「やみぞ森林のビール」=いずれも大子町で

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 「水がおいしくて豊富にある。水があってこそ、おいしいものができる」

 大子ブルワリーの綿引賢治社長(48)は、こだわりのビール造りについてそう紹介する。

 創業は1997年で、自動車部品工場を経営していた父親の先代社長のビール好きが高じた。主力は、こくのあるうま味が特徴のピルスナー、フルーティーな香りと爽快な味わいがあるヴァイツェン、芳香に富んだまろやかな味わいが特徴のヘレスの3種。常時、季節限定のビールも1、2種類を提供し、客を飽きさせない。

 麦やホップなどの原料の多くをドイツから取り寄せるが、「ここでしか飲むことができない」といううたい文句は、八溝山系の豊かな水を使っているからだ。

 だが、その水が凶器に変わった。昨年10月の台風19号で町内を流れる久慈川などが氾濫し、大子ブルワリーは無事だったが、町中心部などで大きな浸水被害が出た。

 綿引社長は「被災地のイメージで、客足が遠のいている。東日本大震災の時も苦しんだが、なんとか立ち直った。町内の観光地でも客が減っていると聞くので、ビールをPRして町に来てもらうきっかけにしたい」と意欲は衰えない。

 実は、茨城県は小規模な製造所だけではなく、大手を含めビール造りが盛んだ。国税庁の最新データの2017年度のまとめでは、醸造数量は約40万キロリットルで、都道府県別の全国1位だ。

 製造量が多い主要因は、霞ケ浦の豊富な水を利用できる守谷市にアサヒビール、小貝川から水を引ける取手市にキリンビールの工場が立地することだ。

 アサヒグループホールディングス広報は「年間の製造量の約23%を茨城でつくり、首都圏の需要に対応している」。キリンホールディングスも「取手は全国9工場の中でナンバーワンの製造量」と説明する。

 「大手のビールが安くて、おいしいのは間違いない」。綿引さんもそう認めるが、負けるつもりはない。「製造所が1000軒あれば味が1000個あるのがクラフトビール。個性が出るから腕を試されて、やりがいがある」と語る。

 大子ワイナリーのビールは町内の商店にも置いてもらっている。「遠いところで売るのも大事ですけど、地元で愛され、育ててもらうのも大切だと思う。そのために、地元のリンゴ園などと連携して、根付くのが一番。今年は、地元の米を使ったビールにチャレンジしたい」と見据える。 (水谷エリナ)

  =おわり

◆取材メモ 後味すっきり

 「ピルスナーは大手のビールに近い」と綿引さん。苦味とのど越しがありながら、後味がすっきりとしているのが印象的だった。大子は川の水も澄んでいて、水がビールのおいしさをつくっているのにもうなずける。末永く愛されるビールになってほしい。

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January 08, 2020 at 05:53AM
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